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| 強酸性水電解水溶液(アクア酸化水)Q&A |
| 人工透析室での利用 |
人工透析室にオキシライザを導入する医療施設が増えてきています。透析室での使用は主に、透析装置の洗浄です。導入工事は機器メーカの応援が必要です。また、大きなメリットのあるかわりに導入工事自体も複雑で導入費用も多くかかります。以上ご理解の上透析室でのオキシライザ使用の優位性をわかっていただけるようお願い申しあげます。
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一般細菌をはじめ、MRSA・芽胞菌・真菌・抗酸菌・ウイルスなど幅広い菌に効果があります。
透析液配管系の消毒に使用されている0.1%次亜塩素酸ナトリウムと比較してみました。以下に比較表を示します。
| 微生物 | アクア酸化水 | 0.1%次亜塩素酸Na |
| 黄色ブドウ球菌 | 5秒未満 | 5秒未満 |
| 緑膿菌 | 5秒未満 | 5秒未満 |
| 大腸菌 | 5秒未満 | 5秒未満 |
| 他の栄養型菌 | 5秒未満 | 5秒未満 |
| セレウス菌 | 5秒未満 | 5秒未満 |
| 抗酸菌 | 1分〜2分30秒 | 2分30秒〜30分 |
| 真菌 | 5秒〜1分未満 | 5秒〜5分未満 |
| ウイルス | 5秒未満 | 5秒未満 |
特に抗酸菌及び真菌に対しての殺菌効果は次亜塩素酸ナトリウムと比較して優れている事から、アクア酸化水は次亜塩素酸ナトリウムより殺菌力が高いと言えます。
透析液配管系の洗浄消毒液に使用されている次亜塩素酸ナトリウムを使用した場合、配管内に付着する炭酸カルシウムの除去を目的に定期的な酢酸洗浄が必要となります。アクア酸化水は殺菌と同時に炭酸カルシウムを除去する効果を伴っておりますので酢酸洗浄は不要になります。
炭酸カルシウムの溶解能力は0.5%酢酸の1/12程度ですが、毎日軽い酢酸洗浄を行っていることになり、炭酸カルシウムが配管に蓄積するのを防ぎます。以下にアクア酸化水による炭酸カルシウム溶解試験結果を示します。
| 試験溶液 | カルシウムイオン量(mg/l) |
| アクア酸化水 | 147.2 |
| ソフト酸化水 | 39.7 |
| 0.5%酢酸 | 1822 |
| 1.0%酢酸 | 2880 |
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*アクア酸化水:pH2.41 塩素濃度33.7ppm *ソフト酸化水:pH5.46 塩素濃度50.0ppm | |
アクア酸化水には蛋白質を溶解・分解する効果はありません。
蛋白質除去のためには、定期的に蛋白除去剤の使用もしくは強アルカリ水の併用をお勧めします。
アクア酸化水と同時に生成される強アルカリ水(pH11)には蛋白質を溶解する作用があります。アクア酸化水洗浄だけでは期待できない蛋白質の除去及び付着防止の効果があります。
ただし、短時間で蛋白質を分解するような強い洗浄力はありませんので、長時間(数時間)の貯留を必要とします。
宮城県の永野病院ではアクア酸化水で消毒を行った後、強アルカリ水に置換し、翌日までの貯留(約5時間)後、水洗を行っております。
アクア酸化水の強い洗浄・殺菌力で透析配管系をクリーンに保つことでエンドトキシンを低値に維持できます。
アクア酸化水は高い殺菌力と付着物除去により細菌の繁殖を防ぎ、結果的にエンドトキシンの発生を防ぎます。実際にアクア酸化水を流したあとにエンドトキシン濃度をコンソール末端3カ所で測定を行いますと、低い値を保っていました。また、エンドトキシンについての説明も記しましたので参考としてください。
| コンソールNo.1 | 1.8±0.5pg/ml |
| コンソールNo.2 | 2.5±0.2pg/m |
| コンソールNo.3 | 0.9±0.3pg/m |
| 結果は3回測定の平均値 | |
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約20分間ぐらいです。透析装置の種類や、透析液配管の長さにもよりますが、コンソールの末端まで完全にアクア酸化水がRO水と入れ替わるまで10分間、殺菌にかかる時間は数分間ですが炭酸カルシウムなどの付着物除去を目的に10分間、合計20分間と見てください。封入時間は5分間ぐらいにしてください。アクア酸化水は残留性が非常に低いため、後水洗の時間は15〜30分程度で十分です。
従来の次亜塩素酸ナトリウムの洗浄では消毒60分間、後水洗60分間ですので大幅に時間短縮が実現できます。末端コンソール20台の例を下に示します。参考としてください。
| 前洗浄 | アクア酸化水 | 封入 | 後水洗 | 合計 |
| 20分 | 20分 | 5分 | 30分 | 75分 |
| 多人数用透析液供給装置TC-ABV、 末端コンソール20台(例:太田医院) | ||||
アクア酸化水消毒に切り替えますと、消毒コスト削減が実現できます。従来の次亜塩素酸ナトリウムと比較しますと、一床あたりの消毒に必要なコストは、アクア酸性水(20分間)は6円、次亜塩素酸ナトリウム(60分間)は36円です。これほどの違いがあるわけですから、ベット数が多くなるほどコスト差はおおきくなります。
実際に、ある30床の透析施設では消毒にかかる経費が1/7になっております。たとえば導入時にイニシャルコストがかかっても、アクア酸化水使用によりすぐに消毒コストの削減につながります。以下にアクア酸化水による透析機器の洗浄コストについて次亜塩素酸ナトリウムを使用した場合の比較表を示します。
| アクア酸化水 | 次亜塩素酸ナトリウム | |||||||||
| 消毒行程 | 水洗 | アクア酸化水 | 後水洗 | 合計 | 前水洗 | 酢酸 | 水洗 | 次亜素 | 後水洗 | 合計 |
| 20分 | 20分 | 30分 | 70分 | 30分 | 30分 | 30分 | 60分 | 60分 | 150分 | |
| 薬液洗浄 | 1床当たり使用量10l アクア酸化水0.6円/1l 6円/床 | 1床当たり使用量120ml(12%) 次亜素12% 3000円/20l、末端 500ppm 18円/床 | ||||||||
| RO水 | 1床当たり使用量25l 25円/床 | 1床当たり使用量75l 45円/床 | ||||||||
| 酢酸洗浄 | 不要 | 1床当たり使用量83ml(90%) 酢酸90% 8600円/20l、末端 0.5% 44.8円/床 | ||||||||
| コスト | 1回洗浄 21円/床 | 一回洗浄 107.8円/床 | ||||||||
アクア酸化水は希釈せず原液で使用します。次亜塩素酸ナトリウムや酢酸のようにRO水で希釈して使用できないので、薬液タンクには入れられません。
アクア酸化水は、使用量をタンクに貯水し、自動でポンプとバルブを切り替えて、RO水口と薬液口に送り込みます。参考として標準アクア酸化水洗浄システムを下に示します。

使用前までに必要量をタンクに貯水します。透析終了後、消毒を行い、再び次回の消毒までに必要量をタンクに貯水することになります。生成能力が毎分1リットルの装置では、1日の貯水量は1トンまで可能ですので、1日使用量1トンまで対応できます。コンソール数別のアクア酸化水貯水タンクの目安を下記に示します。
| 洗浄ベッド数 | 水タンク容量 | 対応機種 |
| 20床 | 300L | 1L/分機 |
| 40床 | 600L | 1L/分機 |
| 60床 | 1トン | 1L/分機 |
| 60床以上 | 2トン | 1L/分機2台 or 2.5L/分機 |
貯水タンク・タンク架台・送液ポンプ・フロートスイッチが必要です。その他に、透析装置との接続にモーターバルブなどの配管材料やアクア酸化水洗浄に切り替える配電盤が必要です。ただし、これはあくまで標準的なものです。透析装置との接続方法はメーカや機種によって異なりますので工事内容によろ異なります。
大丈夫です。強酸性水は、金属・シリコンなどを劣化させる性質を持っています。次亜塩素酸ナトリウム、酢酸と比較しても若干その傾向が強いと言えます。しかし機器の使用に影響を与えるほどではありません。また導入の際には、機器メーカと調整の上設置しますので安心ください。実際の透析装置を用いた透析機器の医療承認基準に準じた試験結果にも問題ありません。以下にステンレス及びシリコン、ゴム、カーボン材質における溶出試験、劣化試験の結果または、医療承認基準に準じた試験結果を示します。
アクア酸化水は有機物と接触すると容易に通常の水に戻りますで、排水時に残留塩素が残らず、pH値も中性に近くなります。それだけに事前の中和処理はいらなくなります。それにより中和処理にかかる経費を大幅に削減できます。実際の透析施設でのアクア酸化水で消毒した後の排水pHの変化を示します。

そのまま流すことはできません、確かに中和処理は必要ありませんが、透析液自体のBOD処理に浄化槽が必要です。アクア酸化水を使用したとき排水時に省略できるのは中和処理だけです。
一般にCAPDの出口部の洗浄にはポピドンヨード(イソジン液)が用いられていますが、過度の使用や毒性により難治性出口部感染や皮膚の過敏症を起こし、かえって出口部感染を起こすことがあります。アクア酸化水は幅広い抗菌スペクトルを持ちながら細胞毒性が低いため、CAPDの出口部の洗浄には非常に有効です。医療施設での実際の使用方法を以下に示します。
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CAPDの出口部の洗浄方法 |
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洗浄: アクア酸化水50mlを注射器及びハッピーキャス外のうを用い、カテーテル出口部・出口部周辺へ注水する。 樹脂製の噴霧器でスプレーしても良い 排膿があり注水により蛋白凝固がある場合は、拭き綿にてふき取り、再度注水して感染部分の蛋白質を除去してください。 |
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保護: カテーテル出口部へ、アクア酸化水に浸したコメガーゼを巻き付け、ガーゼ保護。 排膿がある場合はガーゼドレーンをする。 |
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回数: 一日二回以上行う。 |
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注意事項: 注水洗浄は菌検出(-)になるまで、行ってください。以後は、アクア酸化水にてカテーテルケアを継続。 アクア酸化水は湯煎にて体温ぐらいの温度まで暖めた方が効果があります。 洗浄方法や持ち帰りによる酸化水の保存性などの問題がありますので家族も含めてアクア酸化水の有用性を十分に理解してもらってから使用してください。 |